ジョーティシュのキモ
インド占星学「ジョーティシュ」は、生年月日、誕生地、誕生時刻からチャートを作成し鑑定をします。
実は、この誕生時刻というものがジョーティシュのキモになっています。
ジョーティシュでは、生まれた瞬間に東の空に上昇している星座をアセンダント(上昇星座)とし、それを基盤に鑑定します。
例えば
例えば、
2021年1月1日 0時00分、札幌市中心部、時計台付近で生まれた方のチャートを作ってみます。
上昇星座は、星座番号6番で乙女座となります。
しかしこれが1時間後だったとすると星座番号は7番となり、上昇星座は天秤座ということになります。
同じ日に生まれても
2021年1月1日0時から時間を追ってみるとこんな感じです。
このように同じ1月1日でも、生まれた時刻によって上昇星座は移りゆきます。
上昇星座は、その人の基本的な性格、体格など外面的な特性、見栄えなど大まかな部分を決定します。
車に例えるなら、乗用車なのか、トラックなのか、レーシングカーなのか、重機なのかといった大分類が決まるようなイメージです。
そして、上昇星座に連なってチャート全体も移り変わります。
チャートが示すものは人生そのものです。
つまり、同じ一日の中でも、誕生する時刻によって12通りの人生があるということです。
最初の選択
以前、双子の姉妹の方々を鑑定したことがありますが、ちょうど上昇星座が変わる前後にお生まれになっていました。
ほんの数十秒の差で、姉と妹の上昇星座が異なりチャート全体もまるで別のものになっていたのです。
私を訪ねてきたのは姉の方でした。
詳細は述べませんが、同じ場所、同じ日に生まれていても、なぜこんなに異なった人生を歩んでいるのかというのが彼女の知りたいことでした。
ほんの数十秒早く生まれただけなのに、なぜ違う人生を歩むのか。
本当に不思議なことですが、それだけその時刻に生まれることが、彼女の今生において必要だったということです。
その瞬間を逃すさずに生まれ出でること。
それによって展開する人生が、彼女にとって重要な意味を持っていたのです。
つまり、彼女は妹より数十秒早く生まれることを「自ら選択していた」と言えるでしょう。
人は長い人生の中で常に選択をしています。
そして、その生の最初の選択が何時生まれ出でるかということ。
私たちは、新しい生を始める時、その生が最も輝くように最適な日時と場所を選択しているのです。
(もっと言えば両親や周囲の環境も、です)
その選択した道筋のことを天命(ダルマ)と呼んでいます。
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